日本オプション取引市場一覧 ― Japan Options Trading Market List

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な	に	ぬ	ね	の
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ま	み	む	め	も
や		ゆ		よ
ら	り	る	れ	ろ
わ

日本のオプション取引の市場は、個人投資家の認知度が低く、金融教育・リスキリングを含めた市場の育成や取引環境が整備されていません。

個人投資家がネット証券会社を通じて自由に取引できる流動性の高い（取引量の多い）銘柄は、唯一、「日経平均株価指数」の「指数オプション取引」である「日経225オプション」「日経225ミニオプション」の２つだけに限られています。

2023年度には、個人投資家が市場に参入しやすいように、コントラクト（契約）の乗数（multiplier）を小さくした（投資に必要な資金量を小さくした）「日経225ミニオプション」「日経225マイクロ先物」が新たに導入されました。

日本市場で、最も流動性の高い「日経225オプション」でさえ、米国市場の代表的な株価指数のオプションの流動性と比較すると大きく見劣りします。

日本取引所グループの上場企業のうち、個別株式のオプション取引（有価証券オプション）が可能な銘柄数は、個別株式202銘柄、ETF12銘柄、REIT15銘柄（2024年10月30日時点）に限定され、ほとんどすべての銘柄において取引が成立しておらず、著しく流動性が低く、また、選択できる権利行使価格が少ないため、まともに取引できる環境ではありません。

日本取引所グループは、2016年07月以降、「オプション価格（プレミアム）」や「ギリシャ指標」などの市況データを本格的にデータ配信し始めましたが、情報リンク共有やブックマークなど、投資家（ユーザー）側の使い勝手が悪いままで、「顧客の利益を最優先させなければならない」といった「顧客第一の原則」から、かけ離れていることが日本の金融のあり方を象徴しています。

国内にオプション取引の市況情報を配信する金融情報ベンダーがほとんどないのが現状で、米国のYahoo Financeではオプションの市況配信等が充実していますが、日本のYahoo!ファイナンスでは、「個別株式のオプション取引（有価証券オプション）ができる銘柄である」という情報すら発信されていません。（例 : ソニー / SONY / 6758）。

世界に目を移せば、シンガポール取引所（SGX）では「SGX 日経 225 先物 / オプション（円）」が上場しており、流動性も高く、日本市場の取引時間帯よりも早く市場が開き、遅く閉場するため、投資家にとって魅力的な市場へと発展しています。また、「SGX ミニ日本国債先物 / オプション」も上場しており、日本国債先物（JGB）の10分の1のレバレッジ効果であるため、個人投資家にとっては参入しやすい環境です。大阪取引所（OSE）に上場しているミニ日本国債先物は、ほとんど取引されておらず、流動性に欠けるため、シンガポール取引所（SGX）で取引するメリットは大きく、値幅制限がないことも大きな利点の1つです。

シカゴ・マーカンタイル取引所（CME）では「CME 日経 225 先物 / オプション（円）」「CME 日経 225 先物 / オプション（ドル）」などが取引可能です。CME上場の「CME 日経 225 先物（円）」は、日本市場が開場する前の早朝まで取引されていることから「日経平均株価指数」の先行指標として注目されています。

日本国内では2013年01月01日に「大阪証券取引所」が「東京証券取引所」を吸収合併し、持ち株会社の「日本取引所グループ」となり、2014年03月24日に東京証券取引所のデリバティブ（金融派生商品）市場を統合し、デリバティブ専門市場としての位置づけを明確にするため「証券」の文字を外し、社名を「大阪取引所」に変更しました。

2020年07月27日に、東京商品取引所から貴金属、農産物、ゴムなどの先物取引を大阪取引所へ移管し、金融先物（Financial）から商品先物（Commodity）までを幅広く取り扱う「総合取引所」としての取引が開始されましたが、国内外の市場参加者は少なく、取引量（流動性）は圧倒的に低いままで、アジアの金融ハブ（中核）としての地位を築き上げるという国際金融都市構想は、大言壮語の絵空事に過ぎません。

世界のデリバティブ取引所ランキングを見れば明らかなように、日本がかつて後進と見なしていたIT先進国であるインドや中国が、その地位を確固たるものに築き上げています。

金融グローバル化する世界では、
言葉（英語）の問題を含めた「金融教育」が最大の障壁です。

たとえ国内のシステムを整えたとしても、金融教育の啓蒙活動が行われないまま、無知な個人投資家に対して「非上場投資信託」を売りつけ、自らの懐を痛めずに手数料を稼ぐだけの「悪しき金融業界の仕組み」そのものを抜本的に変えなければ、デリバティブ取引は活性化されません。身銭を切ってリスクを負わない者が、権威をかざして偉そうにアドバイスして、他人（個人投資家）の意思決定に関わることこそ、諸悪の根源なのです。

金融市場は右肩上がりに上昇し続けることなどないのに、下落リスクに対する保険（ヘッジ機能＝オプション取引）を用意せずに、「非上場投資信託」で「長期投資」を教唆するのは、経済的な自殺ほう助に等しいと言えます。

金融機関や機関投資家などによる市場参加の加勢がなければ、日本の個別株式オプションのように流動性が低い市場のまま放置され、国内の有望な個人投資家はネット証券会社を通じて、海外市場へ直接アクセスするようになり、ますます金融グローバル化の潮流から取り残されることになるでしょう。

分類	原資産		取引シンボル	詳細
現物 Equity	指数 Index	株価指数	N225	Nikkei 225
			N225M	Nikkei 225 mini
			TOPX	TOPIX
	株式 Stocks	個別株式	ADR（米国預託証券） etc. mainboard / otc
先物 Futures	金融 Financial	株価指数	N225	Nikkei 225 (Large)
			N225M	Nikkei 225 mini
			N225MC	Nikkei 225 micro
			JPNK400	JPX-Nikkei Index 400
			TOPX	TOPIX
			MNTPX	mini-TOPIX
			TPNBNK	TOPIX Banks Index
			TSEMOTHR	TSE Growth Market 250 Index
			DJIA	Dow Jones Industrial Average
		ボラティリティ指数	NKVI	Nikkei 225 VI
		REIT指数	TSEREIT	TSE REIT Index
		債券	JGB	JGB
		債券	MJ	mini-10year JGB
	商品 Commodity	エネルギー	DBAI	Platts Dubai Crude Oil
		金属	GOLD	Gold Standard Futures
			GOLD	Gold Mini Futures
			PLAT	Platinum Standard Futures
			PLAT	Platinum Mini Futures
		ゴム	RSS3	RSS3 Rubber Futures